脊柱管狭窄症に整体は効果ある?悪化する?狭窄症を整体視点から解説

腰の痛みや足のしびれで病院を受診したら「脊柱管狭窄症」と診断された方は多いのではないでしょうか。

手術を勧められたけれど、まずは他の治療法を試してみたい。そんな時に思い浮かぶのが整体という選択肢です。

しかし、「整体で本当に良くなるの?」「かえって悪化しないか心配」といった不安を抱える方も少なくありません。

今回は、脊柱管狭窄症に対する整体の効果や注意点について、整体師の視点から詳しく解説していきます。

目次

脊柱管狭窄症とは?基本を理解しよう

脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで、神経が圧迫されて様々な症状が現れる疾患です。主に加齢による骨や靭帯の変化が原因で起こります。

主な症状

  • 腰痛や臀部の痛み
  • 脚のしびれや痛み
  • 歩行時の症状悪化(間欠性跛行)
  • 座ると症状が楽になる
  • 前かがみの姿勢で症状が軽減

特徴的なのは「間欠性跛行」という症状で、歩いているとだんだん足が痛くなったりしびれたりして、休憩すると楽になるというものです。

これは神経の圧迫によって血流が悪くなることが関係しています。

整体で脊柱管狭窄症は改善するの?

結論から言うと、整体によって脊柱管狭窄症の症状を軽減できる可能性は十分にあります。

ただし狭窄そのものを完全に元に戻すことは困難で、症状(痛み・しびれ)の改善や進行の抑制が主な目的となります。

整体が効果的な理由

1. 筋肉の緊張緩和
脊柱管狭窄症では、痛みによって腰周りの筋肉が緊張し、さらに症状を悪化させる悪循環が生まれます。

整体によって筋肉の緊張をほぐすことで、この悪循環を断ち切ることができます。

2. 姿勢の改善
悪い姿勢は脊柱管をさらに狭くする要因となります。

整体では、骨盤の歪みや背骨のカーブを調整し、神経への圧迫を軽減する姿勢づくりをサポートします。

3. 血流の改善
手技によって周辺の血流を促進することで、神経の栄養状態を改善し、症状の軽減につながります。

4. 関節の可動域改善
固くなった関節をゆっくりと動かすことで、脊柱全体の動きを良くし、特定の部位への負担を分散させます。

整体で悪化するリスクはあるの?

残念ながら、不適切な施術によって症状が悪化するリスクは存在します。特に注意が必要なのは以下のような場合です。

避けるべき施術

強い矯正やボキボキ鳴らす手技
脊柱管狭窄症の方の背骨は既にデリケートな状態にあります。

急激で強い力を加える矯正は、さらなる損傷を招く可能性があります。

痛みを我慢させる施術
「痛いのは効いている証拠」という考えは危険です。脊柱管狭窄症では、痛みは体からの重要な警告信号です。

症状を無視した画一的な施術
個人の症状や状態を考慮せず、マニュアル通りの施術を行うことは避けるべきです。

安全な整体を受けるポイント

  • 脊柱管狭窄症の知識と経験を持つ施術者を選ぶ
  • 施術前にしっかりとカウンセリングを行う施設を選ぶ
  • 症状が悪化した場合はすぐに中止し、医師に相談する

整体視点から見た脊柱管狭窄症の特徴

整体師として多くの脊柱管狭窄症の方を見てきて気づくのは、単純に背骨の問題だけでなく、全身のバランスの崩れが関係していることです。

よく見られる身体の特徴

骨盤の後傾
多くの方に骨盤が後ろに傾く「骨盤後傾」が見られます。

これにより腰椎の前弯(自然なカーブ)が失われ、脊柱管が狭くなりやすくなります。

股関節の硬さ
股関節が硬くなることで、歩行時や立ち上がり時に腰椎への負担が増加します。

腹筋の弱化
腹筋が弱くなることで腰椎を支える力が不足し、神経への圧迫が強くなる傾向があります。

肩甲骨周りの緊張
上半身の緊張が腰部に波及し、症状を悪化させることもあります。

効果的な整体アプローチ

脊柱管狭窄症に対する効果的な整体アプローチをご紹介します。

ソフトな手技中心のアプローチ

筋膜筋肉調整
痛みの少ない優しい圧で筋膜の癒着を解放し、筋肉の柔軟性を回復させます。

関節モビライゼーション
関節に無理な力を加えず、自然な動きの範囲内で関節の動きを改善します。

姿勢指導
日常生活での正しい姿勢や動作を指導し、症状の進行を予防します。

段階的な施術計画

第1段階:痛みの軽減
まずは現在の痛みやしびれを和らげることを最優先とします。

第2段階:機能改善
痛みが落ち着いてきたら、関節の動きや筋肉の機能を改善していきます。

第3段階:予防・維持
症状の再発防止と現状維持を目的とした施術とセルフケアの指導を行います。

整体を受ける際の注意点

施術者選びのポイント

  • 医学的知識を持っている
  • 脊柱管狭窄症の施術経験が豊富
  • 無理な施術を行わない
  • 症状について詳しく聞いてくれる

施術を受ける前の準備

  • 医師の診断書や画像資料があれば持参
  • 現在の症状を詳しくメモしておく
  • 服薬している薬があれば伝える
  • 過去の治療歴を整理しておく

整体のメリット

最後に、脊柱管狭窄症に対する整体治療のメリットをまとめてご紹介します。

身体的なメリット

自然治癒力の向上
薬に頼らず、身体本来の回復力を引き出すことで、根本からの改善を目指せます。

副作用の心配がない
適切な施術であれば、薬物療法のような副作用の心配がありません。

全身のバランス改善
局所的な治療ではなく、全身のバランスを整えることで、他の部位の不調も同時に改善される可能性があります。

予防効果
定期的なメンテナンスにより、症状の進行予防や再発防止が期待できます。

心理的なメリット

リラクゼーション効果
手技による心地よい刺激は、ストレスの軽減やリラックス効果をもたらします。

不安の軽減
専門家からの適切な説明と施術により、病気に対する不安が和らぎます。

生活の質の向上
症状が改善されることで、日常生活がより快適に送れるようになります。

積極的な健康管理
自分の身体と向き合う機会が増え、健康に対する意識が高まります。

まとめ:脊柱管狭窄症の症状は整体で改善を期待できる

脊柱管狭窄症は決して珍しい疾患ではありませんが、適切なアプローチによって症状を和らげ、生活の質を向上させることは十分可能です。

整体は手術や薬物療法と並ぶ有効な選択肢の一つとして、多くの方に希望を与えています。

ただし、整体を受ける際は信頼できる施術者を選び、医師との連携を保ちながら治療を進めることが何より大切です。

あなたの症状が少しでも改善され、より快適な日々を送れることを心から願っています。

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